「辺境の老騎士」を読んで欲し……コミカライズだと!?
~あらすじコピペ~
大陸東部辺境のテルシア家に長年仕えた一人の騎士。老いて衰え、この世を去る日も遠くないと悟った彼は、主家に引退を願い出、財産を返上して旅に出た。珍しい風景と食べ物を味わう気ままな一人旅に。彼は知らない。それが大陸中で語り継がれる冒険譚の幕開けとなることを。長編グルメ・エピック・ファンタジー、ここに開幕!
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今更だけど念のため紹介しとこーと思って検索かけたら、「コミカライズ」の文字を見つけてしまった!
不覚! 知らなんだ!
うわあ、めでたい! 実にめでたい!ヽ(^o^)丿
「辺境の老騎士」は大好きな作品。
あまりに面白いから色んな人に勧めてきたが、時代小説が好きな父も、古典児童文学が好きな母も、ハマりにハマって完読していた。
ファンタジー時代小説とでも言えばいいのか、英雄譚とも少し違う気がする。そんな「長編グルメ・エピック・ファンタジー」!
とにかく、読む人の年齢や性別を問わない面白さ!
文句なしオススメ!
以下、ネタバレあり。
主人公の老騎士バルド・ローエンがとにかくカッコイイ!!
顔かたちがどうとかじゃない。いや確かにルックスも良いのかもしれないけど、彼の場合たとえ醜男でも何ら変わることなく恰好良く見えるという確信がある。
選ぶ言葉や行動からにじみ出るカッコ良さ。
私がジジイ好きなのを差し引いても、誰もがシビレるカッコ良さなんである。
たまんねーー。
バルド・ローエンは鬼強い一方で、美味しいものに目がない旅するグルメさん。
そういう点で言えば、鬼平犯科帳とか剣客商売に近い感じもするかな。
自己評価が低く、やや天然のオチャメさん。俗っぽいところもあるけど、性質は清廉そのもの。仁義に厚いけど、英雄視されるのを嫌って逃げ回っている自由人。
こうして並べてみると、無自覚に老若男女ハーレム築いてる鈍感系ラノベ主人公っぽさがあるとも言える。
それが、星やスラッシュが並びそうなライトな文章(例「やだ☆」「そんな……////」)ではなく、古典や時代小説を彷彿とさせる芝居がかった渋い表現で、しかも「老」騎士さまだもんで、より面白かったのかもしれない。
個人的には、誰も彼もを魅了しつつも、彼自身は生涯をかけてただ一人を想っている辺りが最高に素敵。ブレない。いい。やばい。
はあ~。なんて素敵なグルメじじい。(褒めてる)
主人公の魅力を語り出したら限りがないんだけど、彼の周囲の脇役たちも、そりゃーもー魅力的なんである。
スタボロス、ゴドン、カーズ、ジュルチャガ、ジョグ・ウォード……それこそ限りがないから省略するけど、皆ほんとうに個性豊か。読む人が違えば「お気に入りのキャラ」もだいぶん違うんじゃないかなあ。
私? 私は、ゴドンとジョグ・ウォードが好き。
「辺境の老騎士」はもちろん書籍化もされている。
なろうで公開されているものと書籍、どちらも読んだ私としては、僅差で書籍の方がオススメ。
読んでみると分かるが、やっぱり編集の手が入ってるからか、より洗練されて、より感動的になっている感じがする。
(ただ一つ引っかかることと言えば、オンラインではバルドだけは「」で括られたセリフはない。セリフらしい言葉も、あくまで地の文に含まれていた。それが、書籍ではきちんと「」に括られてセリフの形が取られている。その方が読みやすいという判断だったのかもしれないけど、ずっとオンラインで読んでた者としては少し寂しかった。あの独特の書き方、好きだったんだけどな。)
私の拙い雑文で少しでも「面白そうだな」と思った方は、まずオンラインで「第1話 ガンツの娘」を読んでみて欲しい。(きっとついつい何話も読み進めてしまうはず)
それで「これは面白いぞ……!」と思った方には、ぜひ書籍の購入をおすすめしたい。
ちなみに私、コミックは未読!
9月6日発売のヤングマガジン サードVol.10に掲載されてるらしい。
ううううううううん、雑誌を買うか、単行本化してから買うか、迷うところだ…。